下野:
原作を読ませて頂いた段階で、とても演じやすそうな作品だなと思いました。シリアスでちょっと重めというよりはどちらかというとコメディチックだし、キャラクター的にも遊んでも良いのかなと思わせてくれるような楽しいキャラクターだったので、演じる前から本当にワクワクしていました。今回はそれくらい楽しく演じさせて頂きました。
増田:
逆に僕の演じる蒼生は、どこまでフラットにノーマルなお芝居ができるかというところで、バランスを考えながら演じさせて頂きました。感情表現も、うまく伝えすぎてしまうと慎吾が二人の関係性を縮めていく過程が安易に聴こえてしまうと思い、細かい気持ちの部分をうまく表現できるよう意識しました。
増田:
それは慎吾目線だからですよ(笑) 僕はむしろかっこいいなって思いました。女子高生から「きゃー」って言われてるのを無視してて、僕には無理!(笑)
増田:
僕だったら喜んじゃいそうなところを、無視する側の人間を演じるっていう。
増田:
そうなんです。蒼生は無視しようと思って無視してるのに、「無視されても良い!」って相手に言われるなんて本当に羨ましいな~
蒼生は休み時間にバスケをしていましたが、学生時代の休み時間の過ごし方・エピソードなどが ありましたら、お教えください。
下野:
二十年近く前なんでねー。何やってたかなぁ…、何やってたんだろ…
増田:
むしろ小っちゃい時の方が記憶に残っているというか。
下野:
まあ確かにねー。俺も保育園の頃、よくアニメの真似とかしてたなー。
増田:
小学生の時って、遊ぶ道具が限られてるじゃないですか。うちの学校は1学年1クラスだったんですけど、全学年共通で使えるボールが2個しかなかったんです。そのボールを確保できるかできないかで、昼休みの遊びが全然変わってくるんですよ。
増田:
ありましたよね! たとえ上級生がいようと関係なく、授業が終わったらすぐに誰かが「うわー!」ってダッシュで体育館に行って、ボールを確保してたっていうのがすごく記憶に残ってます。それでドッジボールをしていましたね。そのボールが、ぐにゅって掴めるような、ちょっと大きめのふわふわしたやつで。
増田:
投げると変なカーブが掛かる特殊なボールなので、それじゃなきゃダメっていう。
下野:
やっぱり面白さが変わってくるからね。色んな人ができるもんね。ドッジボール用の硬いボールとかだと特別強い人が出てくるからね。
増田:
そうなんですよ。肩が強い人が有利になっちゃうんです。今、そういう記憶がぶわっと蘇りました(笑)。
下野:
俺も小学生の時の話なんだけど、Sケンって知ってる?
下野:
Sケンっていうのは、Sの字を地面に大きく書いて、Sの切れ目のところが入口、円になってる片方ずつがそれぞれ自分の陣地と敵の陣地になっていて、Sの字が書かれてる線のところは通り抜けられないんだけど、入口の切れ目のところは通り抜けできる。自分の陣地では普通に走って良いんだけど、陣地以外ではずっとケンケンじゃないといけないっていうルール。敵同士で戦ったりとかっていうのはなくて、相手が押したりして邪魔をしてくるから、相手に掴まらないように逃げて敵陣地にあるボールを奪って自分の陣地に持って帰るっていう遊びなのね。
下野:
そうそう。1クラス全員で遊んだりしてた。道徳の自習の授業の時に先生に習ったんだよね。放課後、面白いから皆でもう一回やろうってなったんだけど、押したり邪魔したりするって行為が楽しくなりすぎて、白熱しすぎてケガをする子がちょっと多くなっちゃって。先生に「絶対に押しちゃダメだよ!」って怒られて、もう一回ルールを学び直すっていう(笑) 楽しかったなぁ。ルールって大事なんだなっていうことをものすごく学んだよね。
増田:
けっこう、色んな話が出ますね(笑) 小学生の時の記憶って、中学高校の時より断片的だけど鮮明に覚えてますよね。
高校時代、制服の着方に何かこだわり等がありましたら、お教えください。
下野:
ああ! 俺が中学の時はボンタン履いたりする人とかいたけどね。裾がだぼーっとした、太いやつ。
下野:
付けてる人もいた。ブレザーにボンタンに、上履きはちゃんと履かずに履き潰しっていうのが流行ってた。俺はけっこう真面目だったんでやってないけど(笑) 高校の時は、女子がジャージのズボンを膝の位置で切ってハーフパンツにしてた。でも、問題は冬場になった時もそれを穿くしかないっていう(笑)
増田:
そういうのがあったんですね(笑) うちの学校はネクタイがパチンと留めるピンタイプになっていて、着崩してみたい願望があっても、なかなかできないようになっていました。
下野:
うちも後ろで留めるタイプで崩せなかった。制服にそんなにこだわりはなかったけど、着崩したいって思いはあったかなー。夏場はシャツをどうしても出したくて(笑) それくらいだねー。
海に遊びに行くエピソードが出てきましたが、海での思い出・エピソードなどがありましたら、 お教えください。
増田:
見に行くということであれば、本州最北端にある日本で一番でっかい灯台に行きましたね。そこの荒波を見ながら、「よし! 今年も頑張ろう」って一人で散歩していました。潮風に当たってどんどん身体がベタベタしてくるんですけど、僕、吹き付ける潮風が大好きなんで(笑) 海の思い出は、そんな感じですかね。
下野:
俺は去年、番組の撮影で猿島っていう無人島に行った。軍の基地みたいな施設がいくつか保存されてて観光できるようになっていて、浜辺にも行ったんだけどだいぶ賑やかな感じになってた。
下野:
まだちょっと波が強いから海に入っちゃいけなかったんだけど、浜辺に降り立ったらビキニのお姉さんみたいな人がいっぱいいて、随分楽し気ではあるんだけど何かすごく違和感を感じて、よーく見てみたら、「あっ、そっか!」って気が付いたのね。
下野:
カツラを被ったりしてるんだけど、全員男性! 胸ぺったんこの人ばっかりだった。で、訊いたら二丁目界隈の人たちの慰安旅行だったの(笑) オネエたちが「ウェーイ!」「フーッ!」とかやってる横で、普通に修学旅行で来てる女子中学生のグループがいたりして、何この絵面っていう!(笑)
増田:
無法地帯(笑) そこに仕事でやって来たのが下野紘さん達っていう。