小野:
収録は、空気感が温かいメンバーでお届けできました。ゆっくり時間が流れているような感じで録っていたんですけれど気付いたらとても早く終わってました。(笑)
意外と収録はビシっと進んでいたんだなあと改めて感じている限りでございます。アルがダンピール(半吸血鬼)という珍しいカタチだったが故に特殊体質が巻き起こした騒動がありましたが、永遠の命を持つ者と限りある命の人間という、命の尺度の合わなさ、葛藤にすごく切なさとロマンを感じました。でもその解決方法がでっかいカプセルを穴から入れるという…
小野:
そう来たか!先生!っていうね。そのあたりも含めて楽しませていただきました!(笑)
新垣:
今回の収録は掛け合いをしっかりと、2人だけではなくジルや司教様とも一緒に録れたのがすごくよかったなあと思います。掛け合いをしながらできる収録はやっぱりいいなあと思いながら演じていました。ご時世的に大人数での収録はまだまだ実現するのが難しい中、これだけ環境を整えて頂いたことに感謝しています。小野君が言っていたように収録中の雰囲気も和やかに進んでいきました。途中、僕が急に咳き込んでしまった時に小野君がアドリブで返してくれた部分が音声化されないのが残念なくらい良いお芝居がそこで繰り広げられたり(笑)
新垣:
すごい楽しく収録できたのが作品の良さにも繋がったらいいなぁと思います。
要を演じる上で非常に難しいなと思ったのは、どのラインで保護者の目線から愛情の種類が変わってくるというか、愛する男になっていくのかと色々探ってみていたのですが、最終的に掛け合いで演じてみて思ったのが、最後までその立ち位置は変わらず、プラスされただけかなと。要がアルと一緒に時間を過ごしていきたいという葛藤というのも、きっと恋愛っていうことではないんだろうなという気がしました。
その匙加減を自分で決めていくのではなく相手の出方でそれを拾ってその立ち位置でしようと考えて演じたのでちょっと難しかったんですけどそこは上手くできたんじゃないかなと。自分なりには納得できる形で最後までいけたかなと思います。
河西:
お話もすごく面白かったです。吸血鬼モノってわかりやすいところで言えば吸血鬼に対しての人間みたいな立ち位置だと思うんですけど、今回の話の中では、葛藤や悩みみたいなものは描かれているんですけれども終始平和な世界だったなぁと。個人的にはこういう吸血鬼モノもあるんだなあって結構新鮮な気持ちで読ませていただきました。ジルはあの登場人物の中では年も結構取っていて吸血鬼の先輩のような立ち位置だったんですけれども、意外と人間の子供(アダム)に手玉に取られてコロコロされちゃったみたいな。
河西:
あれはどういう感じなんだろうなあと思いながら、そこも結構先が気になるポイントではあります。吸血鬼とダンピールという間柄でアルに助言する場面などもあり、先人の知恵みたいなものが垣間見えるような風に聴いていただけたら嬉しいなと思います。
今作の聴きどころ(セリフやシーン)をお教えください。
小野:
一番印象的だったのは吸血シーンの表現ですね。血を吸うときの表現が僕としては噛みついてチュっみたいな感じですけれど、そこにSEがのったりして作品毎の吸い方ってあるじゃないですか。
小野:
今作はどういう風に吸うのかなというのは気になりますね。そこも気にしながら聴いていただければと思います。
新垣:
吸血鬼が出てくるお話でよくあるのが、人間と吸血鬼で違う時間が流れてるという部分がフォーカスされることが多いと思うんですが、今作でもそこにフォーカスが当たっていて、その中でもずっと要の方が保護者だったんですけど最終的にはアルの方が要に答えを提示するような事が起こって。その時にアルの成長が見えて、僕はそこがめちゃくちゃかっこよく見えたんですね。その瞬間というか、過程がすごく楽しめるんじゃないかと思いましたので是非聴いていただきたいなと思います。
河西:
僕はやっぱりそうですね。僕(ジル)の会社で作ったカプセルということで、久しぶりに“座薬”っていう言葉を使わせていただいたんですけど。
河西:
昨今“座薬”というフレーズを中々言わないので、そこも一つ聴きどころですね。やっぱり人間の子供のアダム君との関係性がすごく気になるので、関係性も気にしつつ、コミックスの方で座薬の大きさも確かめて頂ければと思います。
ヴァンパイアは長寿ですが不死の命を手に入れたらなにをしたいですか。
小野:
死なないなら…ドミノをずっと並べられるかなって。死ぬまでどれくらい並べられるか…
小野:
普通の人間の寿命じゃできないようなことを命の連続性の中で、永遠にやったらどこまでいけるのか気になっていることに挑戦してみたいです。「永遠だったら色々」と思うんですけど、それにかけられる時間て普段は限られてますから。どんなことでも時間をかければ出来ることってあると思うんですよね。そういったことの何かに挑戦したいなと思いました。
新垣:
月並みなんですけども、地球一周の旅に出たいですね。旅行とかって時間がなくて断念することが一番多いと思うんですよね。行ってもすぐ戻らないといけなかったり。死なないんだったら時間はいくらでもあるわけなので。地球を何週も縦にも横にもぐるぐる回りたいですね。死なないので世の行く末とか、歴史の転換点に沢山立ち会えると思うので。この後人間どもはどう生きていくのかというのを一旅人の視点からずっと眺めて生きてみたいなと思いますね。
河西:
僕もちょっと新垣さんと似てるんですけど、教科書とかに載っている歴史の出来事などの写真の中に「いえーい」って隅のほうに写ってみたいですね。
河西:
それを何回か繰り返して「あの頃こんなだったな~」って思い出にふけりながら。
河西:
時には兵士の服装で列に並んでみたりして、その歴史の1ページの隅っこのほうに写っていたいなって思います。
要のようにこの先の人生、人間とヴァンパイアどちらか選べるとしたらどちらで生きていきたいですか。
小野:
ヴァンパイアを選びます。ライオンと戦える。
小野:
死なないんで。人の身では危ないような戦いとかもできるという意味では。
新垣:
某・百獣の王タレントを倒さなきゃいけない!
小野:
ああ、そうか。じゃあ最終的にその人と戦う。
小野:
ヴァンパイアになって某・百獣の王タレントと戦います。
新垣:
僕は、最近寒いじゃないですか。昨日おでん食べたんですよ。それがめちゃくちゃおいしくて。おでんが食べられなくなるのはちょっとさみしいなあって思って。ヴァンパイアって血しか飲めないじゃないですか。死んでもいいからおいしいもの食べたいです。
河西:
僕はさっきの話の続きなんですが、ヴァンパイアになろうかなと思います。歴史の1ページに載って、その時々の友達とかに写真を見せて「コレ、俺だから」って自慢できるから。
新垣:
「あ~コレね!知ってる!知ってる!俺いるもんここに」って言えちゃうんだね(笑)
小野:
「プラチナ・ブラッド」めでたくドラマCD化ということで!でもまだ続くんではないかと思っています!もうジルの背景というかアダムの従え方が仕上がりすぎてて。
小野:
そこのコンビをこのまま知らずにはいられないぞと思うので、是非今回の音声作品と原作合わせて楽しんで下さい!もしかしたら続きが見られる日が来るかもしれないので引き続きご声援よろしくお願いいたします。
新垣:
今回出演させていただいて、読者の皆さんが支持して下さっているから音声化になったんだなと思います。その中で収録も楽しかったですし仕上がりも楽しくなっていると信じて疑っていないので、是非聴いて楽しんでいただきたいです。小野君も言っていましたけどまだまだ広がりそうなお話がありますので今後とも応援していただきたいです。また、要を演じられる日を楽しみにしております。応援よろしくお願いいたします。
河西:
「プラチナ・ブラッド」のファンの皆様、見てくださりありがとうございます。こういった作品って後日談とか気になりますので、皆さんの応援があれば作っていただくことも可能だとは思いますし、僕の演じさせていただいたジルもなぜ彼は吸血鬼なのか。本当は元人間だったんじゃないかなど、考えたら展開できそうなお話だなと思いましたので是非今後とも「プラチナ・ブラッド」の応援をよろしくお願いします。