東京漫画社レコード

そうですね、あの～…ダメオジサンと、世話焼き高校生のお話ということで、どんなふうにやらせていただいたらいいのかな～って、台本を読ませていただいたり、原作を読ませていただいてる中で、自分でいろんな想像をしながら、今回、スタジオに伺ったんです。でも、フリートークのCDでもちょっと言いましたが、現場で八代くんの声を聞いて、スーッと出てきた音というか…声（キャラクター）でOKがいたただけたので、そこから先は、とても楽しくやらせていただくことができました。え～…八代くんの初メインをいただいてしまいました。

（一同笑い）

へへへへへへ（笑）

本当にとても楽しかったで～す（笑）

平川さんもおっしゃったように、作品的には敏孝が、まあ、あの…ダメオジサンというか…その、かまってかまってというオジサンで。で、僕が演じさせていただいた千之助が世話焼き高校生ってことだったんですけど、今収録が終わってみて、役どころはそうだったんですけど、収録では常に平川さんに引っ張っていただいて…

とんでもないっす！

いや、冗談じゃなく（笑）　初めてがこの作品でよかったな…みたいな気持ちが、本当に芽生えて…

ふふっ（笑）

（笑）　本当に、役についても作品についても、全力でやらせていただけたかなと思っております。はい。

そうですね～…子作りっていうところ…（笑）

（一同笑い）

あははははははは（笑）

おう！　そう来たか！　と思いまして…（笑）　その一言のインパクトがとても強かったです（笑）

僕は台詞というよりも…シーンという意味では、最初はオジサンに迫られても何されているのかもわかんない！　みたいな感じだった千之助が、だんだん気持ちが変化していって、最終的に攻めるに至ったシーンが印象的でした。多感な高校生ならではって感じで。すごく素直だし、行動的。すごいな千之助、すごいな！　と思いながら、演じさせていただきました。

そうですね～……現場に来て、発声してからというよりは、自宅で台本をチェックしていたり、原作を読ませていただいたりして、どうやってこのキャラクターを作っていったらいいのかというのを、悶々と悩んでいるときが一番大変でした。40歳という年齢…、なんかやっぱりこういう作品の中だと40代というのは年がかなり上な方の設定になるんじゃないかと思うんですよ。…でもあんまり年齢感を出してしまうと今度はダメさ加減がうまく出せないかもしれないし、と。一人であーでもない、こーでもないって自分の家でやってみているときが一番悩んでたかもしれないですね。
でも、なんか、案ずるより産むがやすしでした（笑）　それは、八代くんのおかげだと思います。

いやいやいやいや…（恐縮）

今回、絡みのシーンというのが初めての経験だったので、もちろん難しいなとか、お芝居をする上での発見とか、いろいろあったんですけど。それ以外の部分では、最初に「もっとぶっきらぼうに」というディレクションをいただいたときに、普段お世話をしているとはいえ、やっぱり血はつながっていない…でもオジサンという近い存在を相手にしたときに、二人の距離感を考えはじめたら、思っていた以上に…長い時間で培われた関係性の空気感を出すのが難しくて…難しいというか、注意して演じた点ではありました。

僕の役は大体ぐずぐずになってて（笑）「ぜ～～～んぢゃ～～～ん」って全部濁点がついてるみたいな感じだったんですけど、そこに八代くん演じる千ちゃんが「しょーがねーなー。はいはい、鼻拭いて！」って面倒くさがりながらもティッシュ持ってきて鼻をかませてくれる…みたいな。ホントは逆ですけど、八代くんの千ちゃんがお兄ちゃんで、僕の役が面倒をみられてる弟、みたいな。男兄弟とか、男同士だからこその、気を遣わないぶっきらぼうさっていうんですかね。そういうのがなんか一緒にやっていてとても心地よくて楽しかったですね。
僕は男兄弟がいないので、もし歳が離れた、できる世話好きあんちゃんがいたら、こんな感じなんだろうな。そんなことを感じながら、そこがとても楽しかった…面倒みられてるところが楽しかったです。重ね重ね言いますがキャラクターの実年齢では逆です！（一同笑い）

そうですね…あの、普段の様子も楽しかったんですけど…こんなこと言っていいかわかんないんですけど…オジサンが酔って、千ちゃんのを咥えにきたシーン…

ほう！！

（笑）えっとなんていえばいいんですかね、あ、あ、あの…すっごい楽しくて…

（一同笑い）

っていうと語弊がありそうですけど！

なにが！！

その…

どこが！（笑）

あの、ほんとに、ぼ…あの…素直に思ったことなんですけど、

うん。

あの…平川さんが出していく音が、

うん。

すごく色っぽくて…

（吹き出す）

言い方あってますかね…

………さあ！？（一同笑い）

平たく言えば、すごくエロくて…

…っふ（笑）

それがすごく…なんというか、もちろん男同士は男同士なんですけど…なんかこう…演じている方もちょっとこう煽られるようなところがあって…あの、もう、楽しいを超えて感動…じゃないですけど、なんというか、そこはすごく楽しかったです。はい、以上でした、すみません、すみません…

ありがとうございます…ありがとうございます……でも、ほ、本編ができあがったときはわかんないよ、その音じゃなくてなんかこう…効果音的なものが使われてるかもしれないよ。

いや！　ぜひあの音は！！

（一同笑い）

わーーー！！わーーーー！！！！（笑）

（笑）　本当に、ありがとうございました。

そうですね。僕も家事、炊事洗濯掃除いろいろあると思うんですけど、掃除とか、片づけとか、整理整頓みたいなのがちょっと苦手なんですね。洗濯も洗って干すのは好きなんですけど、畳むのが苦手なんです。お掃除が四角い部屋を丸く掃くみたいな感じであまりうまくなかったりとか、そういう意味では、割と家事ポンコツなので…似てるといえば似てるかもしれないですね。

僕と千ちゃんが似てるところ…うーん。僕は、どっちかっていうとおじさんに似てる気がするんすよね…（一同笑い）　僕も結構、家事や料理が苦手で。千ちゃんは…千之助は、結局最後は想いを伝えますけど、途中はやっぱ我慢したりとか、隠したりとかっていうとこがあるじゃないですか？　僕自身はどちらかというと、オジサンみたいに素直に表にパッて出しちゃうタイプかなって思うので…オジサンに似てると思います！（一同笑い）

千ちゃんのことは、尊敬します。すごい高校生だなって！

ね、スーパー高校生。

…癒されるかあ？！

（一同笑い）

いやでも、可愛らしいですから！

一週間一緒にいるんだったら、そりゃ千ちゃんでしょ！！（一同笑い）

えっ、そうですか？（笑）

うん、あれ？　違う？？

え、一週間ですよ？

うん、一週間。

僕は、一緒にだらだら遊んでくれそうなオジサンと、ひたすらだらだらしたいなって思ったんですよね。

あ～…それも良いっちゃ良いね、確かに。

そうなんですよ、すごく癒してくれそうだなと思って。

わかんないよ、たった一週間でごみ屋敷になっちゃうかもしれない（一同笑い）

（笑）　あーそうですね。

うん…

あと！　もしかしたらですけど、僕はさっき言ったように、千ちゃんみたいに掃除だったり料理だったりできないので、オジサンと一週間過ごしたら…

うん。

鍛えられて…

自分がやらないと…

自分がやらないと、生活が成り立たない！　ってなって、ちょっと変われるかも？

すっげ～前向き～～！（笑）

（一同笑い）

えらすぎる…！

はい（笑）

もうまるっきり逆ですね！　僕はもう、千ちゃんいてくれたら、他のすべてのことはやっていただけるに違いないという甘え根性をまんったんにしてますよ。

あははははははは（笑）

僕はじゃあ、僕のやらねばならないことだけをやってます、後はよろしくお願いします（笑）

CDをお買い上げいただきまして、ありがとうございました。いかがだったでしょうか。この作品は、千ちゃんと敏孝のお話がメインと言えば、メインなのかもしれないですけれども、他にも西川とロレンツォのお話もCDには入っておりますし、原作の方には他カップルのお話も入っておりますので、きっと「もっといろいろ音声化してほしい！」と思っていらっしゃる方も大勢いらっしゃるのではないかと思います。このCDを聴いていただいて、しかるべきところにご感想・ご要望を送っていただくと実現があるかもしれませんので（笑）　ぜひ聴いていただいて、今後とも作品を応援していただけたらと思います。続きがどうなるのか僕も気になるので、この先の二人をまた何かの形でやらせていただけたらうれしいなと思います。とっても楽しい収録でした。ありがとうございました。

『愛に血迷え！』を聴いていただだき、本当にありがとうございます。この作品は、千ちゃんと敏孝だけではなく本当にたくさんの魅力的なキャラクターがいて、ドラマCDになることで、また「あっこんな感じになるんだ」とより楽しんでいただける作品になっていると思います。ドラマCDも原作も両方とも多くの皆様に、愛していただければなと思いますので、何卒よろしくお願いいたします。ありがとうございました。

初BLメイン作品ですからね。

そういう意味でもぜひ聴いていただきたい…あっ、これが八代の初めてかと（笑）

（一同笑い）

それはまごうことなき事実ですので！（笑）　ぜひぜひそんなところも楽しんでいただければ嬉しいかなと思います。よろしくお願いします。

とりあえず、音声だけとはいえ、まあちょっと、大分激しい動きもありましたので、無事に終わってホッとしております。

えー私はCDの中でも半分ぐらいの担当で…（一同笑い）でしたので、浜田さんに比べれば、

（笑）

あまりカロリーは使ってないのかなっていう。

そんな変わらないんじゃないですか。

かなという気がしなくはないんですけども、ですが浜田さんと一対一のシーンを演じるというのは、BLに限らず今まであまりなかったんですよ。

そうですね。

特にこういうキャラクターを演じられている浜田さんと同じ現場になることってさほどなかったので、なんか新鮮な感じがしました。なんか、嬉しい…。…初体験ができたような気がしております。

そうですね、台詞というか、自己評価のくだりが出てくるんですけど、やっぱり、こういう…どういう仕事をしていてもきっとそうなんですかね？　自分の評価というか、自分の成し得てきたというか、やったことに対する人の評価っていうものって、気になってくるじゃないですか。
そういうところをこう、彼が悩みながら…自分のやりたいことと、やれることを、自分の中で制限していきながら、その中に、ロレンツォみたいな、引っ張り上げてくれる人もいるんだけど、それをうまく利用することも潔しとしない、それを評価してくれるってことをうまく受け入れられない…そういう心情的なものを感じつつ、「まあ、みんな、そんなもんなんだろうな、きっと前に進んだり後ろに下がったりしながら」っていうのを考えたりしました。シェフ長とのやりとりのあのシーンは結構いろいろ考えたりしましたね。

シーン的には、噴水の中に突き飛ばされるっていうところですかね。まあ、そこで、なんていうのかな、ある意味、尋巳に対しての想いっていうのを、多分それまでもきっと本気で、“好き好き尋巳くん”だったんだけど、あそこでやっぱり好きだよな、なんとかしてあげたいな、彼の将来のためにも、いいリストランテに入店させてあげたいみたいな気持ちがあるって改めてもう一回思ったのかなっていう。
一回りランクアップしたみたいなところがあると思うのと同時に、そのあとに、ああ、うまくいかねえなっつってもう一度自分からバチャーンって仰向けに、水の中にダイブする…ダイブじゃないか（笑）　水の中に倒れこんじゃうっていうところがあって、そういうところがなんかイタリア人の気質だったりとか、本当にもどかしい気持ちとかっていうのが表現されてるのかなと。バカらしいんだけど…かわいらしくて、そしてやっぱり心情がすごくよく描かれてるなというふうに思ったシーンでした。

台詞はもう、イタリア語全般（笑）

（一同笑い）

はははっ、印象に残りますね！

印象に残りまくりでした。

そうですね、こういうジャンルの作品で一番難しいのは個人的にはやっぱり絡むところだと思ってるんですけども…。…うーん…何が難しいって言っていいかわからないんですけど、気持ちの絡みあいみたいなものを、感情じゃない部分でコントロールするというか、絡みというものを音声で録るというのは、気持ちだけじゃないものを探ってしまうというところが個人的にあるので、作ってる側の心情がなるべく見えない、感情のやり取りが見えるようなシーンになればいいなっていうのはあるんですけども…そういうことがしっかりできればいいなっていうのを考えてやっています。相手も相手なので大丈夫だろうなと思ったんですけど…

掛け合いなので、すごく難しいだろうなと思いました。

無口でって言われても困るんですよ。

（一同笑い）

意外とキャラクターの感情を出していけるシーンっていうのは、楽しくなりすぎないようにしたいな、みたいな…スッキリしていっちゃうと気持ちよくなって終わっていきそうになるのが嫌なんですよ。そういうシーンじゃなくて、なんかもやもやしながらもできあがったものをCDで聴いた人のどうでしたって感想とかを読んだりすると、「あっ、いいものにできあがってよかったな」っていう。そこまではちょっとどこがどう楽しかったかっていうのがいまいち自分の中では収まらないというか。一緒にやってくれた人がいっぱいいるのにこういう言い方は申し訳ないんですけど、そういう感じですね…すみません、なんか。

まあ、イタリア語って言いたいところなんですけど（一同笑い）それも、もう散々言ったので。うーん、難しかった、というので言うと、もちろん、役として、あ、違う、人間関係としての感情の機微を表すっていうのは、我々の本職ですから、難しいっちゅうことは全然なくて、それは楽しい方向にいくんですが、その中でもやっぱり、育ってきた文化が違うっていうところを如何に表現できるのかっていうのが難しかったというよりは、非常に挑戦的で、なんかこう、わくわくしました。逆にそういう部分で、最後ウインクしちゃうっていう、日本人が相手としゃべりながら最後ウインクするって絶対ないじゃないですか。

そういうことが自然にできるっていうことだから、ウインクしているけどあざとくない、でもそれが自然にっていうところが、結構トライな部分ではあったかなっていうふうに思います。

…似てるところかぁ……う～～～～～ん…
まあ、印象に残ったシーンで話しましたけど、自分がどこまでできてるのかとか、そういうのを考えるのは人としては普通なのかなと思うんで…そこが似てるというところではないなと。自分に近いなっていうのが多くなるほど、個人的には役としてやりにくくなっていくっていうか…

あー…

どう動かしていいかわからないときって、もしかしたらこれは自分に似ててやりにくいのかなあっていうのを思うときがあるんですけど…逆にこれは、もっとこうしてみようかなっていうイメージが多少出てきたっていうことは、逆に自分が普段そうじゃなくて思ってる、キャラクターに対して注げる、試したい部分っていうのがあったってことかなって思ったんで、もしかしたら尋巳と僕の間にはあまり共通点がなかったってことなのかなって思ってはいますね、はい。

そうですねえ…顔がうるさい（一同笑い）

へっへっへっへっへ（笑）　似てるとこでしょ（笑）

共通点、共通点！

顔がうるさいってとこですかね。わりと僕いろんなイベントやお芝居をやってるんですけど、イベントは自分自身なのでちょっと置いとくとして、お芝居やる中で割とエキセントリックな役を演じる機会がわりと多いんですね。そのときにわりと顔で表現する…とかってところがありまして。で、一度顔がうるさいって言われて（笑）

あっはっは（笑）　言われたことがあるんだ。

いや！　いやでも一回だけ…独特なキャラクターだったんで、あえてそういう部分でやったんですけど、ダメ出しではなくてツッコミなんですけどね。

迫られる……

迫られる………（笑）

先言っていいですか…んなのロレンツォに決まってる！　お金がなければ食材も買えないです！

愛はいらないっすね（笑）

愛は大丈夫っす。それは大丈夫、大丈夫（笑）　愛は育むものですからね、大丈夫です。二人で作っていけばいいんです。

お～～っ、とりあえず金だと。

とりあえず金です！（一同笑い）　特売のステーキ肉で焼いたステーキも、料理がうまければ、「うわ！　これが特売の肉で作ったステーキですか！　こんなにおいしくなるんですか！　すごい！！」ってなるけど、それでもやっぱりお母さんがフライパンで焼いたとしてもA5ランクの高級のサーロインを焼いた方が絶対うまいっす！！

（一同笑い）

ですから僕はロレンツォです。

ロレンツォをやったからということではない…

ないない。

まあ…お金はあって邪魔になるものではないですからね…ほとんどのことはお金で解決できちゃうしなあ……うーん、でもやっぱりね、食って大事ですよ。人が作ってくれるもの…でもお金払っても人が作ってくれるんですけどね。

さっき言ってましたよね。絶対外で食ったほうがおいしいって。

（一同笑い）

基本的にはそうですけど、そういう、世話を焼いてくれるんですよ。それも育んでいけばいいってことですよね。

そうです、そういうことです。

なんか説得力が…説得されちゃったな……確かに財力…お金は頑張って稼ぐから…胃袋ガッチリのほうにしようかな…って言い方もおかしいですけど…（笑）

僕もなかなか珍しい役をやったなという。…感情を表に出したり、ひっこめたりというか…そういう感情の動かし方として、あんまりこういう役を演じたりすることがないので、どういうふうにできあがるかっていうのは、個人的にも楽しみなんですけども、それがどういう形になってるかというのを皆さんにも楽しんでもらえたらなと思います。イタリアの熱い男がグイグイ寄ってくるけど「うわ～～…」って思いながらもそういう感情を嬉しく思いつつ、でも自分っていうものの生き方と、そういう簡単に流されてってしまっていいのかみたいな悩み…だけではないですけども、そういう部分の中でもやもやする尋巳役を皆さんにも楽しんでもらえればなと、思っています。ありがとうございました。

登場人物が色とりどりでいろんなシチュエーションのシーンがふんだんに盛り込まれていたりするので、とてもわくわくしながらCD一枚聞けると思っておりますので、いろんな…二組…三組…厳密にいうと何組になるのかわかりませんが。

はっはー、そうだね（笑）

という恋模様を楽しんでいただければと思います。日塔てい先生原作作品の記念すべき第一弾ドラマCDということでございますから、歴史の第一歩をね、一緒にここに刻んでですね。これからも日塔てい先生の作品をドラマCD化できるようにご声援のほどよろしくお願いいたします（笑）