東京漫画社レコード

約1年ぶりの収録ということで、またこうして楢崎という役を演じさせて頂きありがとうございました。前回も感じたことなのですが、距離感がリアルというかナチュラルなので、エネルギーをハイカロリー使うわけではないんですが非常に繊細で集中力がいる収録でした。でも、それが原作の空気感みたいなものを出す上では大事なのかなと思いつつ、1年ぶりの収録を楽しむことができました。

前回の収録のときから引き続き、出す方のエネルギーではなく、バランスを考えて演じさせて頂きました。久しぶりの収録ということで、さとたくさんがどういう風に演じられるのかというのを今回も楽しみにしてきました。ある意味、繊細だからこそ相手との距離感というか、相手に左右されるところがあって、さとたくさんとのやりとりの中で、自分が収録前に用意してきた芝居と演じ方が変わったりして、その辺りが非常に楽しめた収録でした。

やはり、前回よりも二人の仲が深まっていると思うので、江口くんが演じている寺島くんが言っていることをより自然に受け取りやすくなっているように感じましたね。楢崎らしさは残しつつ、彼（寺島）のスペースがちゃんとあるなというのが、変化と言えば変化かなと思います。あと、キャラ的に必要以上にハッピーな感情が表に出すぎないように我慢しなきゃというのは意識しました。

同じくな感じで、関係性が深くなった後なので、ある意味信頼している部分と、二人のやり取りの中でまだわからない部分もあって揺らぎもあるんですけど、根底には信頼しているぞというのをベースに演じました。あと今回は色々なキャラクターとのやりとりが多くて、それぞれの登場人物と接しているときのテンション感みたいなものは、ちょっとした変化として入れてみたつもりだったので、そういったところで前作と違うなと思ってもらえたらうれしいですね。

明確なセリフではないんですけど、楢崎くんてけっこう漫画の中でも「……」みたいなセリフがたくさんあって、口に出す言葉よりも彼の内面で動いている感情がそこに込められていたので、その行間をうまく出せたら良いなと思いながら演じていました。空気感みたいなものが今回演じていく上では非常に大事だったのかなと頭から最後まで意識しました。あと、ただ逡巡するだけじゃなく、二人の応酬というか、いわゆるツッコミみたいなところでも、二人の関係性が出せれば良いなと思って演じました。

やっぱり「住もう」のくだりですね。手を握り、強く握り返しの辺りの間というか熱量というかは、演じていてすごく良いなと思いました。

思い出というか感想になっちゃうんですけど、今年で僕33歳になるんですけど、30歳になったときに自分が想像していたよりも大人になっていなかったなっていうのがあって。自分が子供の頃は30代って立派な大人だなって思ってたんですけど、自分がいざその歳になってみると、頭の中と心の中は小学校の5～6年生の頃からそんなに変わってないんじゃないかっていうのに、まず愕然としました。それが30歳を迎えたときの思い出です（笑）

誕生日にそこまでこだわってなくて、昔、実家に住んでた頃は強制的に祝ってもらえたので楽しみの一つだったんですけど、実家を出て一人暮らしをするようになったらあんまり意識しなくなりました。特に祝ってもらいたいっていうのもないし、「あぁ、そういえば誕生日だったな」ってくらいで、誕生日ということにどんどん希薄になってきている自分がいます。一番楽しかったのは小学生の頃のサンタクロースシステムが稼働していた頃の祝われ方というか、1年に1回ケーキが食べられる感じで、あの頃は誕生日を大切にしていましたね。

サプライズはするのもされるのも苦手ですね。何だか喜べないんですよね。うれしいんですけど、そこで「えー、嘘！　ありがとう!!」って大げさに言ったら嘘になっちゃうんじゃないかって、逆に驚けなくなっちゃう。

以前、サプライズされるときに、その打ち合わせを偶然聞いちゃってどうしようってなったことがあります。「わー、ありがとう！」って言いながら、知っとったでーって（笑）

大笑

ちょっと前に、食べるラー油が流行ったじゃないですか。その系列でしょうがを刻んだ菜種油でおだしが入っているのがあるんですけど、何にかけても旨いんですよ。白飯にかけても美味しいし、餃子にかけても美味しいし、万能すぎて最近それを箱買いしてしまおうかと思いました（笑）　僕はよくお酒を飲むので肴に良いものを探してしまうんですけど、何にでも合うので非常に重宝していますね。

僕も酒が好きで、むしろメインが酒なので食にこだわりがないんですよね。飲めれば良くて、ご飯を食べるときはお腹が膨れれば良いし、好きなものを食べていたい。だから、たとえばかつ丼が食べたいデーが続いたら一週間ずっとかつ丼でも良いし、とにかくお腹が膨れれば良いなって。あと、食べ合わせもメインを食べながらデザートも一緒に食べるっていうのが平気なので、（寺島に）共感できるかなって。パフェ食べながらステーキ食べられるし。

マジか～。

甘いもの食べて、しょっぱいもの食べて、また甘いものを食べて。どっちも味わえて美味しいわ～って。

えー、別々に食べたいわ～（笑）

楢崎を演じさせて頂きました佐藤です。『ブルースカイコンプレックス second』ということで、おかげ様で約1年越しでまた二人に会うことができて非常にうれしく思っています。原作はきっとこれからもずっとずっと、ずっとずっと続いていくのでしょう！　二人の行く末が僕も楽しみです。新生活というのはだいぶ羽を伸ばせる時期だと思うので、解き放たれた二人をまた描いて頂き、その二人の物語をまた僕と江口くんとで描かせて頂けることを期待しつつ、そのときを待っていたいと思います。ドラマCDも、原作コミックス共々よろしくお願いします。

本日は久しぶりに『ブルースカイコンプレックス』のキャラを演じさせて頂くことができて、大変うれしかったです。この作品が世に出たあと、感想をもらうことが非常に多かったんですけど、その中でも空気感というものへの感想を頂くことがすごく多くて、その辺りのアプローチは我々もすごく挑戦させて頂いた部分なので、そこを評価して頂いて喜んで頂けるのがすごくうれしかったです。そしてまた今回続きが出たということはそれだけ皆さんに支持して頂いたからだと思うので、このCDをまたたくさんの方に聴いて頂いて、また次があることを期待しつつ。上京して、本当にイチャイチャラブラブなのか、もしくは東京ですからとんでもない奴がいると思うんですよ、上京して羽を伸ばしてる男！　そういう変な虫たちが寄ってこないかっていうのが心配で、その辺りは波乱があるかもしれないですけど。そんなことを妄想しながら、また皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。