演じられていて特に印象に残ったセリフやシーンがありましたらお教えください。
小野:
もちろん自分や凪のシーンの一つ一つが大事ではあるんですけど、どうしてもねー、あのカラス野郎(笑)
小野:
話の中で、あいつが嘴でツンツン突いてきて、こっちが「痛い、やめて。何するんだ」ってなるシーンがあったんですけど、ちょんちょんと突いてすぐにやめちゃったもんで、「あ、ちょ。やめないで!?」ってなって(笑)
小野:
すぐやめられると、「やめないで」ってセリフが言えなくなっちゃうから、「やめないで!」ってなってしまって(笑)
小野:
カラスと息が合わなかったのが、わりと面白かったです(笑) 俺の方からあれだけ段取りを提案してたのに、すぐ演技が止まっちゃって、「あれあれ、カラスー」って(笑) あいつにはきつく言っておきます。って言えるくらいには気心が知れた仲間だったんで(笑)
なので、コガネくんはすごく印象に残っちゃってますね(笑)
あと、宇迦ちゃんの鳴き声もねー、キツネの鳴き声をあの手この手、色んなアプローチでやってきやがって(笑) 彼ら…そう紳士淑女の…
小野:
あははは(笑) 彼ら神使たちにやられた感がありますね。
自分自身としては、「凪をください」じゃないですかね。やっぱり両親に言いに行くっていうシーンは、けっこう気持ちが入りましたね。
先生が描いていらっしゃるタッチの感じとかから、(ドスのきいた声で)「幸せにしますんで!」って感じではもちろんないと思っていたので、彼なりの誠意の伝え方だったり、気持ちが溢れてきているっていうところを演じさせて頂いたので特に印象に残っているシーンではありましたね。
榎木:
作中で僕、けっこう「理央」って名前を呼ぶシーンが多かったんですけど、ちゃんと「り・お・う」って発音するように意識しましたね。最初のディレクションの時に、凪はちゃんと「りおう」って言ってくださいって言われて。他の人は「りおー」って伸ばし棒みたいな感じで言ってくださいって言われたので、凪の呼び方にこだわりがあるのかなって思って、「う」ってちゃんと言おうと思って、きちんと発音するように特に意識して演じさせて頂きました。
でも、Hのシーンでは「りお」ってひらがなで書いてあったりして、息が切れているからって理由だと思うんですけど。
榎木:
理央って、色々な呼び方をしているので、ぜひ聴いて頂ければと思います。
今作では、永年継がれてきた『慣習』がテーマの一つとなっていますが、家での習慣・ マイルールなどがありましたらお教えください。
榎木:
寝るときに動画サイトをつけっ放しにして寝てますね。音がないと何か退屈というか。
榎木:
あ、被っちゃった(笑) 癖というか、習慣になっていて。
小野:
俺は海外ドラマの「フレン〇」をずーっとこの十年くらい見てる。
榎木:
十年⁉ そっちの話の方が面白いんで、このエピソードは小野さんに譲ります(笑)
小野:
あははははは(笑) え、でも普通じゃないのか、あの習慣。ずーっと流してます。全二百何話あるんですけど、基本セリフとか展開は覚えちゃってて、これあの話数だって思いながら寝るっていう(笑)
小野:
でも夢には全然出てきてくれない! むしろ出てきてほしいんだけどな(笑) その動画を見ながら寝るのが習慣ですね(笑)
小野:
俺、毎日どころかですね、持ち歩いてるんですよ。しかも、綿棒も耳かきも両方。
榎木:
耳かきすると気持ちいいんですよ。ほっとするんですよね。
榎木:
今やりたい!? それは帰ってからにしてください(笑)
榎木:
本当は耳にはあんまりよくないと思うんですけどね。たまに痛くなってるし(笑)
小野:
俺も毎日してますね。って言うのが僕のエピソードですね。
榎木:
いやいやいやいやいや! どっちかください(笑)
今回、袴姿・着物などの和装が多いですが、和装や和小物などの思い出・エピソードなどがありましたら、お教えください。
小野:
これはついていけない。くそー、エピソードが取れない(笑)
榎木:
取らないでください(笑) 袴ってけっこう畳むのが難しくて、色々と畳み方にも種類があるんですけど、ちゃんと畳まないとしわになっちゃうんです。
顧問の先生の袴も部員が畳むんですが、ちゃんとうまく畳めるように帯とかも重ねて縛って…と、色々な畳み方を研究した記憶がありますね。たぶん、剣道着と普通の着物の袴ってまた違うんでしょうけど、きれいに畳むっていうのは心がけてました。
あと、袴が長いのでよく裾を踏んじゃうんですよね。それがちょっと煩わしいところではあるんですけども。剣道部って基本厳しかったので、あまり僕は好きじゃなかったですね。
小野:
僕はサッカー部で、サッカーの元は日本古来では蹴鞠と言って…
小野:
これは無理だな(笑) 神社のエピソードだったら僕、巫女さんがいる隣でトレーニングしてたんですよ。
小野:
サッカーの。近所の神社に百段階段ていう縦に長い階段があって、そこをダッシュするっていうのを毎朝やってたんですよ。巫女さんが掃き掃除をしている脇で、ずっと往復して、勝手に自主練してて。そのおかげもあって五十メートル走で六秒を切れて、高校の間に相当速くなって、やっぱり意味はあるなって思いましたね。でもその代わり、身長の伸びは止まりましたね。
小野:
やっぱり骨格と筋肉をやっちゃうとね、止まるなっていうのは実証されました(笑)
狐の宇迦ちゃんやカラスのコガネとの会話シーンがありますが、動物と会話が出来るならどんな動物と会話したいですか? こんなことを訊いてみたいなどがありましたら、お教えください。
小野:
僕はわん丸くんという犬を飼っていますので。わんくんと呼んでいるんですけど、そのわんくんと話したいですね。何を訊きたいかなー。あーでも喋らなくていいです! 喋らずとももういいんです。
榎木:
喋らなくてもいい? いや、そういう質問じゃないですよ(笑)
榎木:
まあ、喋らなくても可愛いってことですよね。確かに喋れるようになったら、憎くなっちゃうかもしれない。こんなこと言ってたんだ?って(笑)
小野:
どうなんだろうか(笑) あ、でも、僕が近づくと降参のポーズをとって、「股座を撫でて!」みたいなポーズをとるんですけど、股座のところがとり肉っぽく見えるので、僕はとり肉なでって言ってるんですけど、果たしてそのポーズの時のあいつの気持ちはどうなのか、それを訊いてみたいですね。
榎木:
僕の実家には犬と猫がいるんですけど、僕、猫アレルギー…っていうか、動物アレルギーなんですよね。
榎木:
そう。だからどうしたらいいのかっていうのを訊きたいですね。
小野:
アレルギー源の本人に?(笑) 「どうしたらいいのかな。お前が原因のアレルギーなんだけど」って?(笑)
榎木:
「どうすれば治るかな?」っていうのを訊きたいです。「どこが悪いのかな。毛なのかな?」って、治し方を訊きたいですね。
小野:
それは「ニャーン」としか答えてくれないんじゃないかな(笑)
迷子の女の子が登場しますが、幼少期の迷子になった思い出・泣いてしまったエピソードなどがありましたら、お教えください。
榎木:
しょっちゅう泣いてる子供だったんですけど、迷子にもよくなってましたね。大きいデパートに行くと、見たいものがある売り場に勝手に行っちゃったりして、いつの間にかそばに親がいなくて、めっちゃ泣いて。迷子センターに行って呼び出してもらった記憶があります。
でも僕は迷子だと思ってたんですけど、実はいとこが着いてきていて、後ろを歩いていたらしく、親に「後ろに〇〇ちゃんいたのに」って言われたんです。
ちゃんと見守られていたので、迷子じゃなかったという。完全にいとこに泳がされていたみたいです。
小野:
これがねー、なかなかこわかったんですよ! 六歳でニューヨークに連れて行ってもらうってどんなボンボンだっていうね(笑) ですけれども、当時、僕は何と既に英語が喋れたんですね。いわゆる神童に近いやつでしたね(笑)
小野:
れちゃった(笑) その時、外国人のバスの運転手さんに「ここから何とかアベニューに行くにはどう乗り継いでいったらいいですか」って話しかけて、会話が成立してたらしくて。俺はもう何の記憶もないんですけど。(笑)
どっかのお土産屋さんか何かで父ちゃんの茶色いコートにとりあえず引っ付いていくっていって、茶色いコートの人にずっと引っ付いてたんですけど、「ねーねー、父ちゃん」って話しかけたら、「What’s!?」って返されて、「あれ!? 地元の方じゃないですか!」ってなっちゃって、その時は相当焦りましたね。で、明確に今も覚えてるのが、予感てわけじゃないと思うんですけども、このままこの道を行くと死ぬっていう直感が何か勝手に働いて、その場から動けなくなってたところに、「友くん」って父ちゃんが探しに来てくれて、「うわー、父ちゃん~。ひぐひぐ」みたいな感じになってたなー。あの時は、勝手に死を予感してましたね。
榎木:
お父さんも相当焦ったでしょうね。こんな異国の地でって。いやー、無事でよかったよかった。
小野:
僕はニューヨークで迷子になったんですけども、彼らは恋の迷子に(笑)
榎木:
(笑)うまいこと言ってるのかうまくないのかも、もうわかんないですが、そうですね、恋の迷子になっていって(笑)
小野:
あははは(笑) ぜひ、そんな二人を最後まで暖かく見守って頂けると嬉しいなと思っております。見どころのある楽しいキャラクターたちがいます。マスコットたちも登場しますので、ぜひ余すことなく楽しんで頂けたらと思っております。
榎木:
非常に濃いキャラクターたちが大勢出てきて、とても面白い作品になっております。その中で感情表現を繊細に大切に演じさせて頂きましたので、ぜひそういうところを楽しんで頂いて、原作も合わせて読んで頂きつつ、見比べて聴き比べて頂けたらまた違う楽しみ方があるんじゃないかなと思いますので、ぜひCDの方も原作の方もよろしくお願い致します。