東京漫画社レコード

すべてを出し尽くしたといった感じですね。貝山先生やムサシくんが知っていてはくれるものの、他の人には共感できないであろう悩みを努くんは持っていて。内面的な弱点というか弱さもありつつも、そういうものを表には出さずに普段は生活しているんですけど、カロリーを摂取した時は出さないと収まらないわけですからね。こんなにたくさんイクとは思わなかったですね。そういう意味でもすべてを出し切りました。

色っぽいお話ではあるんですけど、それだけではなく優しい世界だなと思いました。悩んでる人もいるんですけど、それぞれ助けてくれる人たちがいてくれて、すごく深いテーマだなと思いました。
原作コミックスのカバー下にムサシくんたちの漫画が描いてあって、メインの二人だけではなく、それぞれにストーリーがあってそれぞれにスポットが当たっているのがいいなと思いました。現場もすごく和やかで楽しい収録でした。

努くんは表情豊かというか、色々な感情の起伏がすごく大きな役だったので、モノローグで突っ込んだりオーバーなリアクションをしたりするのが、演じていてすごく楽しかったです。

滋賀さんはすごく容姿端麗だし、きっと女性にもモテるでしょうし、御曹司でいわゆる社会的地位もあって、非の打ち所がないような人だなという印象を受けましたね。でもその実、彼も人には言えない、満たされない部分があって、そういう所が苗村さんとより惹かれ合うのかなという風にも感じました。お互いに人には言えない痛みを持つ者同士が不器用ながらも関係性を深めていくというのが、ある面、非常に共感しながら演じられたので、白井くんと一緒にドラマを作れて楽しかったです。

真っ先に出てくるのは、もちろん滋賀さんの歌なんですけど（笑）　努として考えた時に、努の悩みというか、体質的にどうしても発作が抑えられなくなってしまった時の葛藤とかを、僕自身丁寧に意識して演じさせて頂いたつもりです。

作ってあげたお味噌汁を「丁度いい」って言われて、「丁度いいって嬉しいですね」って返すシーンですね。今回は料理の味に例えられていますけど、丁度いい関係性って、普通に生きていて構築するのって難しいなって思ったんですよね。やっぱり色んな人間関係がありますから、どこかで衝突したりとか、うまくいっていても何だよと思うことも人間だからあると思うんですけど。そうではなく、彼らのスタートに「丁度いい」っていう所が今現時点であるのであれば、多分何があっても二人でそこに帰ってこられるんだろうなって想像されるので、すごく素敵な関係性だなと思いました。

それはやっぱり滋賀さんの歌でしょう（笑）

どうもありがとうございます！　リピートして頂いて、何度でも聴いてください（笑）

やっぱり食事のシーンですね。努以外でも、ムサシくんとかも飲んだりとか食べたりとかしながらのシーンがけっこうあったりするので。もちろん本人たちの感情や心情とかも聴いて頂きたいんですけども、僕自身ここまでたくさん食事のシーンを演じさせて頂くことがなかったので、絵ではダイレクトに伝わってきたものが音で表現した時にどういう風に仕上がっているのか、一視聴者としてとても気になっています。全体を通して聴いた時に原作の絵や漫画と音声ドラマとの差がどれくらいなのか、もしくはピッタリと嵌っているのかというのも聴き比べて頂きたいなと思います。

台本の上でも効果音で「から揚げを刺す」など細かく注釈が書いてあったり、原作と絡めてのグルメというか食べるという行為へのこだわりだと思ったので、そこはぜひ皆さんにも聴いて頂きたいですね。そして、白井くんがほぼ全編にわたってセリフ・モノローグ込みで苗村さんの感情を吐露していて、喜怒哀楽がすごく込められた作品になっていますので、変化していく様を皆さんに楽しんで頂けたらなと思います。

ありますね…。イベントで男性の声優さんに急にお姫様抱っこされて、された瞬間に投げ捨てられましたけど。何が起こったのかちょっとわからなくて、お姫様抱っこ感は全然なかったんですけど。持ち上げられることって普段ないじゃないですか。男性なんて特に。不思議な感覚でしたね。全然キュンとはしなかったですけど。

まあ男性だからね（笑）

女性にされても困りますけどね。それこそ（笑）

僕はする側ですね。成人男性をお姫様抱っこする側です。

似合う！（笑）

下手に体を鍛えてしまったが故に、そういうシーンに出くわすことがままあるんですけど、あれってすべて体を投げ出されてるわけじゃないですか。首に掴まるとかあるでしょうけど、こちらが抱える人のほぼ全権を握っているので、お姫様抱っこして2～3周体を回して、膝に乗っけて無事に下ろすまでが僕の仕事だと思っています。責任がある行為だと思ってますから。

投げるなんて以ての外ですね。

投げた方が面白いけどね。そっちの方がおいしい（笑）

そっかー。じゃあいっか（笑）

全然考えたことなかったですね。ただ自分が好きな服は着続けていきたいなとは思っていますね。僕、緑色が大好きなのでとりあえず緑色のものを着てきますね。特に勝負パンツがあるわけでもないですし、それくらいですかねー。こだわりを挙げるとするならば、緑といっても僕の好きな緑色のストライクゾーンが非常に狭くてですね、僕はカーキは緑とは認めていないので。だってカーキはカーキでしょって思っているので、僕の求めている緑は深い緑なんですよね。丁度いい加減の緑がなくてですね、一番ベストな緑は気合を入れる時に自然と着ていっている気がします。

本当に僕はオシャレに無頓着なので、夏場は色んな種類のTシャツを着るんですけど、黒いVネックのTシャツが好きでよく着ちゃうんですよね。別にそこまでゴリゴリに鍛えているわけではないんですけど、男性らしい体のラインってあると思うので。色んなアクセサリーでオシャレをするというよりは自分のできる範囲内でそれらしいラインを作る方が楽しくなってきちゃって。Tシャツの似合う自分の体でいたいなって思っています。

男らしいですね！

「グルメのふくらみ」ということで、演じながらお腹いっぱいにして頂きました。登場人物たちが、最初はやっぱりそれぞれ別々だったりするんですけど、どこかで繋がっていて。意外な所では滋賀さんのお父さんが貝山先生と繋がっていたりとかして。これって現実でもそうだよなーとか思って、どこかで誰かと絶対繋がってるんだよなーと思いました。なので、もし好きな人がいたらどこか繋がっている所があると思いますので、この作品を読んで聴いて勇気をつけて頂いて、諦めないでいてもらいたいなと思います。エールを僕は送りたいです。色んなものをふくらませてね（笑）

けっこう食べるシーンが原作にも多くて、大切な人とご飯を食べるという行為っていうのは尊いことなんだなっていうメッセージを強く感じました。すごく色っぽいシーンもありますし、そこはCD化するに当たってけっこう挑んでいる作品だと思うんですけど、僕たちが音の中に体温を感じさせることができたらなと思っていますので、ぜひ楽しんで頂けたらなと思います。